■MetaMask(メタマスク)とは?まず概要をおさえよう
MetaMaskは、Webブラウザ拡張またはスマホアプリで使える「暗号資産ウォレット」です。
主に Ethereum(イーサリアム)系のトークン(ERC-20、ERC-721 など)に対応しており、スマートコントラクト/DApp(分散型アプリ)へ接続する際にもよく使われます。
このウォレットの大きな特徴は、
- 自分自身で鍵(シードフレーズ=秘密回復フレーズ)を管理する「セルフカストディ型」であること
- 取引所とは異なり、自分の資産管理の範囲が広いこと
- ブラウザ拡張/モバイル両方に対応しており、自由度が高いこと
つまり「暗号資産をとにかく自分で管理したい」「DAppを使ってみたい」という人に特に適しています。
MetaMaskの始め方(登録・導入ステップ)

ステップ①:公式サイト/アプリをダウンロード
まずは公式サイト(metamask.io)からブラウザ拡張またはスマホアプリをインストールします。
偽アプリのリスクもあるので、公式表示であることを必ず確認しましょう。
ブラウザの場合は:Chrome、Firefox、Brave、Edge 等の拡張機能ストアから「MetaMask」を追加。
スマホの場合は App Store/Google Play で「MetaMask」アプリを検索し、評価・ダウンロード数などをチェック。
ステップ②:新しいウォレットを作成
- 拡張機能またはアプリを起動し、「Create a Wallet(ウォレットを作成)」を選択
- 続いてパスワードを設定
- 次に「秘密回復フレーズ(Seed Phrase/Secret Recovery Phrase)」が表示されます。これを紙に書くなどして、オフラインで安全に保管してください
※このフレーズを失うとウォレットへのアクセスを取り戻せません。必ず自分で保管。
ステップ③:ウォレットの基本設定
- 言語・通貨表示などを自分好みに設定
- ネットワーク(例:Ethereum Mainnet)を確認
- 「二段階認証」やPINコード設定がある場合はオンにしておきましょう(アプリ版)
- 「秘密回復フレーズを誰にも教えない」「スクリーンショットを撮らない」など、安全ルールも頭に入れておきます
ステップ④:ウォレットへの資金移動・設定
- 取引所や別ウォレットから暗号資産を「送金」するには、MetaMaskで「受け取りアドレス」をコピーして送金元に入力
- また、MetaMask内から「支払い」「スワップ(通貨交換)」を使うこともできます
- 最初は少額でテスト送金をするのが安心です。チェーン(ネットワーク)を間違えると資産が消えてしまうケースもあるため、細心の注意を
日常利用:送金/受金/スワップの基本

受け取り(暗号資産をウォレットに入れる)
- MetaMaskを開き、「Account 1」など自分のアドレスをコピー
- 取引所または他ウォレットから指定のこのアドレスへ送金
- ブロックチェーン上の確認(数分〜数十分)を待って、資産が反映されます
送金(外部へ資金を出す)
- MetaMaskで「送金/出金」を選択
- 宛先アドレス・金額・ガス代(手数料)を確認
- チェーン(例:Ethereum)・トークンの種類・メモ(必要な場合)を必ず確認
- 「送信」ボタンを押し、処理されるのを待ちます
スワップ/交換(通貨を変える)
MetaMaskにはトークン同士を交換するスワップ機能があります。
手数料・レート・ガス代をよく見ることが大切です。
初心者には、「少額で試す」「チャートを確認しながら」など慎重なスタンスがおすすめ。
安全に使うためのポイント・注意点

秘密回復フレーズ(Seed Phrase)を必ずオフラインで保管
紙に書いて金庫へ、もしくは耐火・防水の保管方法を検討。
オンライン保存やスクショは避けましょう。
メタマスク公式でも「オフライン保管」が強く推奨されています。
接続・承認(DAppとの連携)には慎重に
MetaMaskをDApp(例:NFTマーケットプレイス)に接続する際、「どのウォレットを接続しますか?」という画面が出ます。
信頼できるサイトか確認したうえで接続を許可し、不要な承認(Access)を出さないようにしましょう。
フィッシング・偽アプリのリスク
公式以外のアプリ・偽サイトからSeed Phraseを入力させる詐欺が多発しています。
公式サイト経由でダウンロードし、URLやアプリの評価・レビューも確認してください。
公式ガイドにもこの注意が記載されています。
ガス代・送金チェーンのミスが資産を失う原因に
送金時にチェーン(Ethereum、BSC、Polygon など)を間違えると、資金が消えてしまうケースがあります。
また、ガス代が少なすぎると処理が止まることも。少額でテスト送金を推奨します。
バックアップ・ウォレットの分散保管
資金量が増えてきたら、ハードウェアウォレット(例:Ledger)への移行も検討。
MetaMaskはソフトウォレットなので、物理的な保管レベルにはハードウォレットが役立ちます。
まとめ:MetaMaskを“使いこなせる”ようになるために

MetaMaskは、暗号資産を「自分で管理する」ための強力なツールです。
ただし、その自由には「責任」が伴います。
- 登録や設定は慎重に
- 少額で慣れてから活用を広げる
- 安全対策を日常化することが重要
最初のうちは「少額で使ってみる」「操作に慣れる」ことから始めましょう。
DApp・NFT・DeFiなど、次のステージへ進むための入り口として、MetaMaskを活用してみてください。
