ハードウェアウォレットとは?LedgerとTrezorの違い・安全性を徹底比較

そもそも「ハードウェアウォレット」とは?

ハードウェアウォレットとは、暗号資産をインターネットから切り離して保管する専用デバイスのことです。

PCやスマホのウォレット(ソフトウォレット)とは違い、オフラインで秘密鍵を保存するため、ハッキングされにくいのが最大のメリットです。

たとえば、MetaMaskなどのオンラインウォレットは便利ですが、ネットに接続している以上「不正アクセスのリスク」はゼロではありません。

一方、ハードウェアウォレットは物理的に接続しない限り資産を動かせないため、セキュリティ面では最強クラスといわれています。


目次

ハードウェアウォレットの仕組みをざっくり理解しよう

ハードウェアウォレットの中には「秘密鍵」と呼ばれる資産の“鍵”となる情報が保存されています。

この秘密鍵はデバイスの外に出ることがなく、取引を行う際にはウォレット内で署名処理が完結します。

つまり、ハッカーが外部からデータを盗むことがほぼ不可能なのです。

イメージ例

  • 秘密鍵:あなたの金庫の“鍵”
  • ソフトウォレット:オンライン金庫(便利だけど狙われやすい)
  • ハードウェアウォレット:オフライン金庫(安全性最優先)

LedgerとTrezor、どっちを選ぶ?

ハードウェアウォレットの代表格といえば、この2つです。

比較項目Ledger(レジャー)Trezor(トレザー)
本社所在地フランスチェコ共和国
主なモデルNano S Plus、Nano XTrezor One、Trezor Model T
対応通貨数約5,000種類以上約1,000種類以上
接続方法USB・Bluetooth(Nano Xのみ)USB(有線接続)
日本語対応あり(アプリ部分)一部対応(ブラウザ依存)
セキュリティチップ専用チップ搭載(CC EAL5+)オープンソースで透明性重視
価格帯約15,000〜25,000円前後約10,000〜20,000円前後

それぞれ個性があり、どちらが“上位”というよりも、使い方のスタイルで選ぶのがポイントです。


Ledger(レジャー)の特徴とメリット

1. 高いセキュリティ性能

Ledgerは「セキュアエレメントチップ(CC EAL5+)」を搭載し、銀行レベルの暗号化保護がされています。

このチップにより、物理的に分解しても秘密鍵を抽出できません。

2. アプリ「Ledger Live」で操作が簡単

パソコン・スマホ両方で使える公式アプリ「Ledger Live」を通じて送受金やステーキングも可能。

画面が直感的で、初心者でも操作しやすいと評判です。

3. Bluetooth対応(Nano X)

Nano XモデルではBluetooth接続が可能で、スマホ単体でも暗号資産の管理ができます。

外出先でも資産を確認できる利便性が魅力です。

代表モデル:Ledger Nano S Plus(約15,000円)/Nano X(約24,000円)


Trezor(トレザー)の特徴とメリット

1. 完全オープンソース設計

Trezorはソフトウェアもハードウェアもすべてコードを公開しており、誰でも安全性を検証できます。

「透明性」を重視したい人に人気のウォレットです。

2. シンプルで扱いやすいUI

操作画面がシンプルで、Ledgerに比べると設定もスムーズ。

Trezor Model Tにはタッチスクリーンも搭載されており、直感的に操作できます。

3. メタマスクとの連携が簡単

TrezorはMetaMaskなどのブラウザウォレットとの連携にも対応しており、DeFiやNFT利用にもスムーズに接続できます。

代表モデル:Trezor One(約12,000円)/Model T(約20,000円)


ハードウェアウォレット利用時の注意点

1. 購入は必ず「公式サイト」または正規代理店から

Amazonなどでも販売されていますが、第三者による改ざん品が混じるリスクがあります。

LedgerやTrezorの公式サイトで購入するのが安全です。

2. 秘密回復フレーズ(リカバリーフレーズ)の保管

セットアップ時に表示される「12〜24個の英単語(シードフレーズ)」は、紙に書いてオフライン保管

スクリーンショットやクラウド保存は厳禁です。

3. 紛失や故障にも備えよう

もしデバイスを失くしても、リカバリーフレーズがあれば資産を復元できます。

ただし逆に、このフレーズを盗まれたら資産はすべて取られます。

物理的な安全対策(耐火金庫・防水ケースなど)も検討しましょう。


どちらが初心者におすすめ?

タイプ向いているウォレット理由
操作性・スマホ対応重視Ledger Nano XLedger Liveアプリでスマホ管理が簡単
価格を抑えたい&シンプル重視Trezor One初期設定がシンプルで直感的
技術的透明性を重視Trezor Model Tオープンソースで安心感が高い
長期保管・ステーキング対応Ledger Nano S Plusセキュリティと利便性のバランスが良い

初心者で「とにかく安全に保管したい」なら、まずは Ledger Nano S PlusTrezor One がベストチョイスです。


まとめ:資産を守る“最後の砦”がハードウェアウォレット

暗号資産は「自己管理」が原則。

どんなに信頼できる取引所でも、外部攻撃やサービス停止のリスクはゼロではありません。

ハードウェアウォレットは、そんな不安を解消してくれる最強の保管ツールです。

LedgerもTrezorも、それぞれ強みがあり、「セキュリティ重視派」「使いやすさ重視派」どちらにも選びやすい選択肢が揃っています。

まずは少額を保管して慣れることから始めましょう。

慣れてきたら、あなたの“デジタル資産の金庫”として本格的に使っていくのが安心です。

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