アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)は、通称「サーシャ」と呼ばれるドイツのドイツ出身の世界的テニス選手は、その恵まれた身体能力と高い技術で、10代のころから“ポスト・ビッグ4”の最有力候補と期待されてきました。
その高身長と柔軟性、鋭いバックハンドを武器に、ATPツアーやグランドスラムで数々の実績を残してきました。
アレクサンダー・ズベレフとは?【プロフィール】
- 名前:アレクサンダー・ズべレフ(Alexander Zverev)
- 国籍:ドイツ(ハンブルク出身)
- 生年月日:1997年4月20日
- 身長/体重:198cm/90kg前後
- 利き腕:右(両手バックハンド)
- 愛称:サーシャ(Sascha)
ズべレフは、長身で恵まれた体格を持ちながら、機動力にも優れたトッププレイヤーです。
ジュニア時代から「ポスト・フェデラー/ナダル世代の旗手」と目され、2017年には20歳で世界ランキング3位に到達しています。
2. プレースタイルと特徴
① 世界トップクラスのサーブ
- 身長198cmから繰り出すファーストサーブは、200km/h超が当たり前。
- ただ速いだけでなく、コースの打ち分け精度が高い。特にアドサイドからのスライスサーブは武器。
- セカンドサーブは過去にダブルフォルト癖で苦しんだ時期もありますが、近年は改善傾向。
② 両手バックハンドの精度
- ズべレフのバックハンドは、プロの中でもトップ評価。
- クロスの角度、ダウン・ザ・ラインのタイミングが鋭く、攻撃の起点にもなる。
- 高身長ながら腰を落として打てるため、低い球への対応も優秀。
③ ベースラインでの安定感
- グラウンドストロークは非常にフラットで伸びがある。
- 長いラリーでもミスが少なく、相手を押し下げる展開が得意。
- 特にハードコートと室内コートでの勝率が高い。
④ 守備力とカウンター
- 身長からは想像しにくいですが、フットワークは軽快。
- 相手の強打を受け止め、カウンターで一気に形勢逆転するプレーが得意。
ズベレフの強さの秘密とは?
① フィジカルに優れたオールラウンダー
ズベレフは、198cmという恵まれた体格に加え、クレー・ハード・芝すべてのサーフェスに対応できる万能型のオールラウンダーです。
- 高身長 → サーブやボレーに有利
- 柔軟性 → 低いボールにも対応可能
- フットワーク → 身体が大きいのに俊敏
② 世界トップクラスのバックハンド
ズベレフの代名詞は、両手バックハンドの美しさと精度。
特にクロスの角度とダウン・ザ・ラインの切れ味は芸術的で、ジョコビッチやナダルにも通用します。
かつてジョコビッチは「ズベレフのバックハンドは世界でトップ3に入る」と評したことも。
③ 安定したサーブとリターン
サーブのスピード・コントロールともに優秀。
リターンでも落ち着いてプレーでき、ラリーに持ち込む能力にも秀でています。
4. 長所と短所
長所
- サーブ力とリターン力のバランスが高い
- バックハンドの正確性
- 体格を活かしたストロークの伸び
- 室内・ハードコートでの安定感
- 長期戦にも耐えられる持久力
短所
- セカンドサーブの安定感(特にプレッシャー下)
- ネットプレーの積極性が低い
- クレーでの爆発力はあるが、芝での実績は少なめ
- 過去にメンタルの波が大きい試合があった
5. 性格と人柄
- 芯が強く、自信家
- 若い頃から「自分は世界一になる」と公言。
- 家族思い
- コーチは父親(アレクサンダー・ズべレフSr.)、兄のミーシャもプロテニス選手。
- 感情表現が豊か
- 試合中に雄叫びやラケット破壊などの場面もあり、熱い気質を持つ。
- チャリティ活動
- 若年期糖尿病(1型)を患っており、同じ病を抱える子供たちの支援活動も行っている。
性格・プレースタイルの裏にある人物像
ズベレフは真面目で負けず嫌いな完璧主義者。コート外ではユーモアも交えたインタビューも多く、仲間ともよく交流しています。
ただし、感情を爆発させる一面もあり、試合中にラケットを壊す場面や、判定に激怒するシーンもしばしば見られます。
2022年のアカプルコでは、判定に怒って審判の椅子をラケットで叩く事件を起こし、ATPから罰則処分を受けたことも。
印象的な試合とエピソード
2020年 全米オープン決勝 vs D.ティエム
ズベレフが初のグランドスラム決勝に進出。2セットアップから逆転されて涙を流す姿が話題に。「勝ちきれないズベレフ」とのレッテルを貼られました。
2021年 東京五輪 準決勝 vs N.ジョコビッチ
絶対王者ジョコビッチを相手に第1セットを落としながら、そこから怒涛の逆転勝利。この試合がズベレフの「真のターニングポイント」となりました。
2022年 全仏オープン 準決勝 vs R.ナダル
クレーの王者ナダルと激戦を繰り広げていた中、第2セット途中で足首の靱帯を断裂する大ケガ。復帰には約1年を要しました。
それでも彼は「また戻ってくる」と語り、復活を遂げた姿は多くのファンを感動させました。
ズベレフの今後の展望は?
ズベレフは2025年現在、再びトップ10入りを果たし、グランドスラム制覇に最も近い選手の一人です。
- 若手の台頭(シナー、アルカラス)に続く存在
- クレーやインドアハードでの強さが際立つ
- ケガからの復活でメンタルもより強固に
2025〜2026年は、ズベレフが「グランドスラム王者」となる可能性が非常に高いタイミングです。
まとめ|ズベレフは“完成形に近づきつつある”選手
- 卓越したバックハンドとサーブ
- フィジカル+フットワークのバランス
- 成長し続けるメンタルと勝負強さ
- 人間らしい感情表現とストーリー性
アレクサンダー・ズベレフは、「才能ある若手」で終わらず、苦悩と努力を重ねて真のトッププレーヤーへと進化しました。
すべてを乗り越え、いまや“真のトップ選手”として君臨しています。
完璧ではない。でも、だからこそ応援したくなる。
それがアレクサンダー・ズベレフという選手の魅力です。
これからも、彼の歩む道を見届けていきたいですね。